平成15年11月22日〜平成16年2月28日におこなった夢ワカメ・ワークショップの記録です。
子どもたちの手によって育てられたワカメで、横浜の海はどのくらいきれいになったでしょうか。
第1回「ワカメの種付け(種糸の取り付け)」
平成15年11月22日(土)
さあ、ワークショップのはじまりです。帆船日本丸・横浜マリタイムミュージアムに集合し、ワカメについてのお話を聞きます。
まず、この場所でみんながワカメを育てているということを、来た人に知ってもらうため、看板用の絵を描きました。次に、ひとりひとりが自分のワカメにとり付けるプラバンを作りました。
出来上がったプラバンをロープにしばりつけてから、岩手県釜石市から送られてきたワカメの種糸の取り付けを行います。
そして、このロープをくっつけたワカメを育てるためのイカダは、「海をつくる会」のダイバーの手により水面に浮かべられました。イカダの大きさは5m×10m(親縄10m×6本)です。
さて、ワカメは収穫するときにはどれくらいの大きさになっているでしょうか?楽しみですね。
平成16年2月28日(土)
今日はみんな楽しみにしていた、ワカメを収穫する日です。
日本丸マリタイムミュージアムのイカダ設置場所の前には、今回のワークショップをいっしょに手伝ってくれたいろいろな団体が、横浜の海についての展示や観察会を行っています。
次のような内容でした。
1.「水質、底質、ベントス調査体験」(担当:海辺つくり研究会・海をつくる会)・・・レッド測深、透明度板、採水(水温鉛直計測)、採泥(採泥器使用)、フルイでベントス観察、プランクトン採集、STD(水温塩分鉛直観察)などの調査体験。顕微鏡でのプランクトン観察。
2.「ムラサキイガイの海水浄化実験」(担当:水辺を記録する会)・・・透明アクリルパイプ2本の中に海水を入れ、泥で濁らせた後、ムラサキイガイを片方に入れて、どう違ってくるのを観察。
3.「海藻押し葉」(担当:海をつくる会)・・・事前に採取した海藻を用いての、押し葉づくり。
4.「カヌー体験」(担当:海洋塾)
これらをひと通り体験した後は、味噌汁大会です。
ワカメを茹でると色が変わるのを見て感動したあと、美味しく食べちゃいました。
ワカメの味噌汁とお弁当を食べてお腹一杯になった午後からはワカメの収穫です。
その前に、ワカメの種糸を送ってくれた釜石湾漁業協同組合の方からワカメの説明を聞きます。横浜と釜石のワカメは形が違います。また、釜石のワカメと輸入したワカメでは、同じ量の水で戻しても、増え方が全然違います。これにはお母さんもびっくりです。釜石のワカメの方がお得ですね。
お話の後は、ダイバーがイカダからみんなのワカメを陸に引き揚げてきて、待ちに待った収穫です。ネームプレートを探し、自分のワカメを見つけます。
やっと見つけたワカメですが、ちょっと短いみたいです。どうしてこうなってしまったのか、今年のワカメの育成状況を神奈川県水産総合研究所の工藤孝浩さんが説明をしてくれました。残念なことに、去年は水温が高かったため、ワカメの種が一度だめになってしまい、種を付けなおしたのですが、期間が短くなってしまったせいもあり育ちが悪かったようです。
次に、このワカメをバネ秤で重量を計測し、記録します。みんなのワカメの重さを合計したものに係数をかけて、回収したワカメが窒素、リンなどを吸収した量を計算をすると、横浜港をどのくらいきれいにできたのかが分かるのです。
そして、回収したワカメは自分で持って帰りました。
次回のワークショップでは、もっと大きなワカメを育てることができるといいですね。
人間の生活から流される排水などには、窒素やリンが含まれています。これが適度に海に流れ込むと栄養になり、生き物のためになるのですが、多すぎると富栄養化といって赤潮などの原因にもなり、生物が棲めない海になってしまいます。みなさんが育成したワカメは窒素やリンを吸収して大きくなりました。つまり横浜の海をどれだけきれいにしたかという結果です。
事前に一部のワカメで窒素やリンがどれくらい含まれているか分析をしました。それにみなさんが回収したワカメの重さをかけると全体の窒素やリンの回収量がわかります。
総炭素というのは、ワカメを有機物として見立てた場合に炭素量として表現したものです。
ワカメの回収量
| 番号
|
氏名
|
ワカメの重さ(g) 平成16年2月28日
|
| 1
|
ほりかずのり
|
640
|
| 2
|
おおいしまひろ
|
80
|
| 3
|
おおいしゆきひろ
|
20
|
| 4
|
やまぐちだい
|
20
|
| 5
|
かのうちなぎさ
|
200
|
| 6
|
せきはるか
|
20
|
| 7
|
さえぐさひろき
|
100
|
| 8
|
さかもとなぎさ
|
30
|
| 9
|
いのゆうと
|
60
|
| 10
|
いそがいりく
|
40
|
| 11
|
おおたきゆり
|
220
|
| 12
|
つちやみつまさ
|
110
|
| 13
|
いそがいがく
|
90
|
| 14
|
つちやたけひろ
|
60
|
| 15
|
なかじまさやか
|
20
|
| 16
|
もんないのぶお
|
30
|
| 17
|
よしざわけんと
|
230
|
| 18
|
よしだゆうた
|
20
|
| 19
|
さおとめしょう
|
30
|
| 20
|
いちのせとおる
|
60
|
| 21
|
なかじまかなえ
|
10
|
| 22
|
さえぐさもえか
|
40
|
| 23
|
ささはらこずえ
|
460
|
| 24
|
まつはらひでたか
|
60
|
| 25
|
わたなべみなみ
|
10
|
| 26
|
たなかしおみ
|
50
|
| 27
|
からかまみさ
|
50
|
| 28
|
そのだりえ
|
120
|
| 29
|
さかもとりゅうじ
|
10
|
| 30
|
とみまつのりこ
|
40
|
| 31
|
きむらはな
|
290
|
| 32
|
さかもといずみ
|
350
|
| 33
|
くどうあゆみ
|
10
|
| 34
|
かわうちのりこ
|
50
|
| 35
|
あおきしょうがっしょうだん
|
430
|
| 36
|
さかもとひかり
|
600
|
| -
|
合計
|
4660
|
総計
| 乾燥重量
|
(合計*0.072)(g)
|
335.52(g)
|
| 総炭素量
|
(乾燥重量×254÷1000)
|
85.22
|
| 総窒素量
|
(乾燥重量×31.8÷1000)
|
10.7
|
| 総リン量
|
(乾燥重量×9.6÷1000)
|
3.22
|